category: 読書
DATE : 2007/11/17 (Sat)
DATE : 2007/11/17 (Sat)
「Windowsプログラミングの極意 歴史から学ぶ実践的Windowsプログラミング!(Raymond Chen 著、株式会社クイープ 訳、アスキー、2007)」を読みました。Microsoft の Windows 部門に所属されている方の書いた、Windows の開発にまつわる本です。
「Windows プログラミングの極意」というタイトルですが、中身は Windows API の話だけではありません。私は Windows API は触ったことがないので Windows API にどっぷりつかった話はほとんど分からなかったのですが、その部分を除いてもかなり得るところはありました。
- 領土問題を避けるためにタイムゾーンの選択を地図上から行えなくした
- Windows API のドキュメントに示されていない部分に触るサードパーティのコードがあったため、互換性のために Windows API 自体に手を入れる必要があった
- 企業内のシステムでは16ビットアプリケーションがいまだに生きているため、16ビット用のサブシステムが捨てられない
- ユーザは自分が意味の分からないダイアログについては「いいえ」を選ぶことが多いため、ダイアログの数は減らす
など、ユーザインタフェースまわりから一般の開発の姿勢まで、数多くの話題が盛り込まれています。
ちなみに、今はウェブ上の地図サービスが人気ですが、領土問題に関してはやはり苦労しているようです(本書では、地政学に関して『個人的なルールは、「地図にはとにかく近寄らない」である』(P.399)とあるのが皮肉ですが)。例えば、2007年11月17日現在のLive Search Mapsでは、日本海は「Sea of Japan (East Sea)」となっていますし、Google Maps 日本語版での台湾は、中国語(簡体)版では台湾省になっています。
(;^ω^)本書にもありますが、この問題は国連に認められたという文句では通じないのがやっかいですね。
参考文献
- The Old New Thing 本書の元となったブログです。
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