DATE : 2006/04/05 (Wed)
XHTML 1.1 から導入された「ルビ付注(Ruby Annotation)」を使用すると、語句にルビを振ることができます。
例えば、「蜜柑」という語句に読み仮名を振る場合は、以下のようにします。
<ruby><rb>蜜柑</rb><rp>(</rp><rt>みかん</rt><rp>)</rp></ruby>
「蜜柑(みかん)」の要所要所をタグで挟み込む形になります。
なお、上のマーク付けは見づらいので、次のように構造を整理してみました。
- <ruby>
- <rb>(ルビを振る語句)</rb>
- <rp>(ルビ付注に対応しないブラウザのために表示する開きカッコ)</rp>
- <rt>(ルビ)</rt>
- <rp>(ルビ付注に対応しないブラウザのために表示する閉じカッコ)</rp>
- </ruby>
rb は「ruby base」、rt は「ruby text」、rp は「ruby parenthesis」の略です。
このマーク付けを表示すると、次のようになります。
残念ながら、現在のところ、ルビを表示できるブラウザはわずかです。(少なくとも、 Internet Explorer は表示できますが、 Mozilla 系ブラウザでは表示できません)
ルビ付注の表示方法については、「CSS3 Ruby Module」(英語)で定義されています。しかし、現時点では「勧告候補」の状態です。
正式に勧告されていないために、 XHTML 1.1に対応しているブラウザでもルビ付注の表示には対応できないわけです。(Internet Explorer は、XHTML とは別に、独自に対応しています)
ちなみに、ルビ付注の仕様書では、上の例のようなマーク付けを「単純ルビマーク付け(Simple ruby markup)」と呼んでいます。
他に、「複雑ルビマーク付け(Complex ruby markup)」というマーク付けもあります。複雑ルビマーク付けでは、ルビを振る語句を細かく指定できます。
ただし、複雑ルビマーク付けでは、rp 要素がありません。また、その代わりとなるような、ルビ付注に対応していないブラウザへの救済措置がありません。(CSS を使えば対応できますが、少々骨が折れそうです)
そのためこの記事では、複雑ルビマーク付けは扱わないことにしました。
(;´∀`)必要に迫られれば書くかもしれませんが
参考文献
- ルビ付注 邦訳版
- Ruby Annotation(英語)
- XHTML1解説 XHTML1.1
- <RUBY> HTML タグリファレンス
- XUL Apps, XHTML Ruby Support Firefox でルビを表示できるようにする拡張です。
- Netscape6/Mozilla でルビ表示 ruby 要素でルビを表示するためのスタイルシートです