category: 読書
DATE : 2007/04/20 (Fri)
DATE : 2007/04/20 (Fri)
「制御工学の考え方」(木村英紀、講談社、2002年)を読みました。
自動車、エアコン、HDD など様々な機器に使用されている「制御」について一般向けに書かれた本です(数式はほとんど出てきません)。
「制御」とは、『目的に向けた影響力の持続的行使』(P.58)のことを言います。エアコンの場合、ユーザの設定した室温になるように風を吹き込み、その室温を一定に保つことが「制御」と言えます。
ちょうどマインドストームを触り始めたので、非常に興味深く読めました。そのころはとても簡単なライントレースプログラムを完成させて喜んでいたころなのですが、そこにはすでに「制御」が顔を覗かせていました。
マインドストームで光センサ1つでライントレースを行う場合、いろいろな方法はあるのですが、ラインとその外との境界をトレースするという方法が一番簡単です(参考) 。ライン上では左の車輪のみ回転、外にはみ出せば右の車輪のみ回転という動作を繰り返します。ラインの境界をまたぎながら前進するという「目的」に向かって、回転させる車輪を切り替えるという「影響力」が光センサによって「持続的」に「行使」されています。
つまり、出力(車輪の回転)が入力(光センサ)に影響を与えるため「制御」が顔を出してくるのでしょう(一種のフィードバック制御です)。
しかし、入力をキーボード、出力をディスプレイとすると、PC 向けのプログラムでも「制御」が行われているといえます。もっとも、制御の「目的」はユーザ(人間)になるわけですが。
(;^ω^)一番やっかいな相手ですね……。
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