category: 読書
DATE : 2007/05/13 (Sun)
DATE : 2007/05/13 (Sun)
「推計学のすすめ 決定と計画の科学」(佐藤信、講談社、1968年)を読みました。
推計学、主に仮説検定・確率分布・相関・実験計画法を解説した一般向けの本です。
統計学を学んだことはあるのですが、どのような時にどの手法を適用すべきかいまひとつ理解できていなかった私にとって、これは非常に分かりやすい本でした。数式も細かいものは出てきません。最近は細かい計算は全て PC がやってくれるので、こういった根底部分を解説した本は逆に貴重です。
また、真の乱数と直感で作られた乱数との食い違いを述べられているのは興味深い点でした。乱数というイメージからは、適当な数字が並んだ数列が思い浮かびます。ところが、無意識のうちに同じ数字が続く可能性を排除しています。例えば、33……と同じ数字が続くと、別の数字を差し込みたくなってきます。このように乱数を直感で生成すると、恣意性が紛れ込み、数列に特定のパターンが出てきてしまいます。そのため、本書では直感から生成された乱数の危険性も説いています。
(;^ω^)最近は PC 上の擬似乱数が使えるので、(真の乱数を必要としない限りは)乱数表もサイコロも必要ありません。しかし、ちょっと面倒臭い時にはつい頭の中で適当な乱数を作って使ってしまうことがあるので、今後はきちんと擬似乱数を使おうと思いました。
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