DATE : 2008/09/02 (Tue)
高岡市美術館の企画展で「高岡開町400年記念プレイベント ピカソ展 -天才・もうひとつの顔-」が開催されていたので、見に行ってきました。また、万葉の杜にある「ドラえもんの散歩道」も見に行ってきました。
高岡駅の北に出て、そのまま北に商店街を進むと、徒歩約5分程度で万葉の杜が右手に見えてきました。小さく静かな公園で、正面から奥にかけてドラえもん、のび太、しずか、スネ夫、ジャイアンと、「ドラえもん」のキャラクターの像の乗った柱が続いています。また入口から少し入ったところにある左側の茂みには、「ドラえもん」作者、藤子・F・不二雄のメッセージが刻まれた銅板が置かれていました。平日の午前中ともあって、到着した当初は人もほとんどいません。けれど、万葉の杜を歩き回ったり、写真を撮っていたりするうち、私の他にも「ドラえもんの散歩道」の写真を撮って行かれる方が現れました。親子連れの方も万葉の杜にやってきて、ドラえもんの像に目を輝かせていたりと、とても和やかな雰囲気に包まれていました。
万葉の杜を出て大和高岡店の方へ道なりに歩いていくと、広大な森と堀に囲まれた高岡古城公園が見えてきました。その高岡古城公園を過ぎると、高岡市美術館にたどり着きます。高岡市美術館には、かつて一度、「THE ドラえもん展」を見に行ったことがありました。「THE ドラえもん展」は2004年7~9月だったため、4年ぶりに訪れたことになります。
平日のため人も少ないと思っていたのですが、意外にも来場者が多く、驚きました。まさに列を作って歩いていく状態で、なかなかじっくりとピカソを鑑賞できる雰囲気ではなかったものの、ときおり感嘆の声が上がったり、自分なりの解釈を話し合っている声が聞こえてきたりと、とても良い雰囲気でした。会場に展示されていたのは、ピカソの陶芸に始まり、版画、油彩といった顔ぶれでした。非常に単純な線描から描かれる迫力には心を揺さぶられました。ぱっと見ると子供の描いたような絵なのですが、無駄のない線や点の数々は、さすがの一言に尽きます。また、皿の表には簡単な模様だけ描いておいて、裏に細かく描かれた作品などもあり、遊び心が垣間見えて微笑ましくありました。作品とともに、ピカソの制作・生活風景を撮影した写真も飾られており、どのような雰囲気の中で作品作りに取り組んでいたのかも感じられ、非常に面白かったです。
ピカソを美術館で見るのは初めてでしたが、媒体や表現技法を様々に変えながらも亡くなる直前まで創作活動を行った点には頭が下がる思いでした。芸術作品を鑑賞する際、どうしても絵は絵として、陶芸は陶芸として、特定の表現技法は表現技法として見がちなのですが、ピカソにとって見れば表現したいものをただ追い求めた結果だったのかもしれません。